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各都道府県の森林生産力~改めて各県の森林生産力を見て行こう 3

 表3-1に2017年の静岡県の森林生産力のデータを掲載している。

3-1-3 静岡県
[1] 静岡県の森林

 静岡県の森林面積は全国16位の49.7万haである。森林率は全国31位の63.9%であり、森林は県北部に多い。そして静岡県の人工林面積は全国9位の28.0万ha、人工林率は全国平均が40.7%のところ、全国13位の56.4%の高さである。絶対値として人工林面積の大きい森林県である。農業と共に森林が整備された歴史の結実を見ることができる。

[2]静岡県の林業産出額と栽培きのこ類生産について
 静岡県の林業産出額は2016年2017年共全国10位であった。全国の2%,3%を占め、2016年は114億円、2017年は116億円であった。隣県の長野県と同様に、静岡県は林業産出額に対し栽培きのこ類生産額の占める割合が多く、2016年68.5%、2017年67.3%であった。

 静岡県の栽培きのこ類生産額は2016年2017年共全国6位の78億であった。安定していると言える。中部地方には栽培きのこ類生産額が上位の長野県、新潟県、静岡県がありその1つである。静岡県の栽培きのこ類生産はまいたけ(全国2位)が多い特徴がある。その他静岡県は竹炭が全国2位、たけのこが全国5位の生産がある。大消費地が近く、気候に恵まれていることからこれらの生産は手堅いものと期待できる。

 木材生産量については次に紹介するが、1年の生産量が50万㎥未満で、MTANAKA方式都道府県森林生産力分類2016も同2017も分類2-1に入っている。

[3]静岡県の木材生産
 静岡県の木材生産の特徴はすぎとひのきの素材を主に生産している。岐阜県と類似している。木材生産の産出額は2016年35.7億円(全国19位)、2017年37.4億円(全国19位)で、木材生産量は2016年35.2万㎥(全国20位)、2017年35.6万㎥(全国21位)であった。ひのきの生産量は2016年16.2万㎥、2017年16.4万㎥であるが、2017年は全国5位で全国の6.0%を出材している。2017年のひのきは、5位の静岡県と6位の岐阜県で全国の11.5%が生産されている。

 2017年に静岡県で生産された樹種別材積を紹介すると、すぎが18.0万㎥、既述のひのき16.4万㎥、広葉樹0.7万㎥、その他0.5万㎥であり、すぎとひのきが多い。

 人工林面積は全国9位と広いが、2017年の人工林面積当たりの生産量は1.27㎥/haである。これは既述のように材積成長量との関係を見ることができる。静岡県のこの数字は、全国平均0.85㎥/haよりは大きいが、まだ十分に余力のある状態と言える。また、公道を含めた林内道路密度は17.4m/haと整備されている(1)。森林資源調査を行い、それに基づく計画を立て計画的に森林経営を行えば、十分に持続可能な発展が望めるところと考えられる。しかし現在の静岡県では人材その他の要素が他の産業に行っていると考えられる。付加価値のある新しい木材利用などの試みがあり、それが実ると状況は変わる可能性がある。地域の地元の方の地道な努力が実るのをせかさずに期待したい。

 年間の素材生産量がそれほど多くないため、分類2ではあるが、他産業との競争を考えると、木材生産については県内だけでなく隣県と協力することで、規模拡大など発展の模索ができるのではと考えられる。

参考文献(1)静岡県:平成29年度静岡県森林・林業統計要覧

  • 2020.06.27
  • 田中

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