信州里山.com

信州里山.net トップ > 里山便り

RSS FEED

各都道府県の森林生産力~改めて各県の森林生産力を見て行こう 6

 中部地方にはMTANAKA方式都道府県森林生産力分類2017の分類3の県が4県ある。それは、石川県、福井県、山梨県、愛知県である。分類3は栽培きのこ類生産額が年に20億円未満で、木材生産量が10万㎥以上20万㎥未満の県である。それぞれの県の特徴を紹介していく。

 なお、表3-1に2017年の中部地方各県の森林生産力のデータを掲載している。

3-1-6 石川県

[1] 石川県の森林
 石川県の森林面積は全国31位の28.6万haである。森林率は全国22位の68.3%で森林率は日本全体の森林率より少し高い森林県である。そして石川県の人工林面積は全国37位の10.2万ha、人工林率は全国平均が40.7%のところ、全国39位の35.5%と比較的低い。農業が盛んであり、長い歴史ある石川県は「あて」の産地として有名である。気候的に植林の難易度は高いが、人工林率から見ると植林には力を入れてきたので今の状態があると考えられる。

 観光県であることから、森林の景観は大切にされたのであろう。

[2]石川県の林業産出額と栽培きのこ類生産について
 石川県の林業産出額は2016年27.7億円(全国34位)、2017年30.8億円(全国33位)であった。全国の1%に満たない。

 また石川県の栽培きのこ類生産額は2016年12.1億円(全国30位)、2017年14.2億円(全国27位)であった。石川県は栽培きのこ類生産を行っているが、あまり多くはない。地元を中心に周辺地域で消費している状態と考えられる。

 そして、石川県の林業産出額に対し木材生産産出額と栽培きのこ類生産額の占める割合が均衡し、木材生産産出額が2016年55.2%、2017年50.0%であった。

[3]石川県の木材生産
 石川県の木材生産の特徴はすぎを主に生産していることである。石川県の木材生産の産出額は2016年15.3億円(全国32位)、2017年15.4億円(全国32位)で、木材生産量は2016年13.4万㎥(全国33位)、2017年14.1万㎥(全国32位)であった。2017年の素材生産の樹種を紹介すると、すぎが9.2万㎥、その他広葉樹、ひのき、あかまつくろまつ、その他針葉樹と続いている。

 石川県の人工林面積は全国37位の10.2万haと少ないことを紹介したが、2017年の人工林面積当たりの生産量は1.38㎥/haである。全国平均0.85㎥/haより大きく、石川県は小規模ながら木材生産の産業を維持していると言える。既述のように材積成長量との関係と考えると、石川県のこの数字は、まだ十分に余力のある状態と言える。現在の森林生産力は多くはないが、森林資源調査を行い、それに基づく石川県の計画を立て計画的に進めると増産できる可能性は高い。

 しかし、人工林面積の大きさから、大規模産業を目指すのは難しい。様々な交通機関と情報を駆使して隣県とも連携することで、今後の産業の中心を担ってほしいところである。

  • 2020.07.17
  • 田中

上へ戻る

最近の記事

以前の記事