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九州地方各県の森林生産力を見て行こう46 

3-6-9 九州地方の8県の特徴
 九州地方の8県のデータを見てきたが、各県がそれぞれ元気に活動していることが見られた。九州地方は栽培きのこ類生産も木材生産も盛んである。それぞれに分けて見て行こう。

 2016年と2017年の森林生産力の分類と変化を図示したものが図3-1である。

図3-1 九州地方森林生産力2017

図3-1 九州地方の県の森林生産力2017

1)栽培きのこ類生産は福岡県、大分県、長崎県、宮崎県、熊本県が多い。
 図3-1の左側が栽培きのこ類生産の多い県であり、図の上部程素材生産量の多い県である。

 表3-6に示すように、福岡県の全国4位を筆頭に5県は栽培きのこ類生産で森林を大いに活用していると言える。

 福岡県は、木材生産量が2017年に増加し図3-1のように分類4から分類2-1になっている。

 九州地方では、福岡県(全国4位)、大分県(全国7位)、長崎県(全国8位)、宮崎県(全国9位)と4県がベスト10に入っている。特に乾しいたけは大分県、宮崎県、熊本県がベスト3である。

 ぶなしめじ、まいたけ、えのきだけ、ひらたけは福岡県がどれも全国3位である。福岡県はその他エリンギの生産も多い。

 今後も産業として続けて行ってほしい。

2)木材生産は宮崎県、大分県、熊本県、鹿児島県が多い。福岡県も多くなってきている。
 宮崎県の素材生産量はすばらしい。年間の生産量が200万㎥弱である。また、大分県と熊本県の年間素材生産量は100万㎥弱である。

 すぎの素材生産量が多く、宮崎県の2017年は92%がすぎであった。また九州地方全体でも81%がすぎである。ひのきの素材生産量は熊本県と大分県で多くなっている。九州地方では、すぎを中心にひのきや広葉樹の生産も多いことが特徴と言える。

 また、鹿児島県は九州地方では素材生産量は4番目であるが、全国9位の65万㎥である。福岡県も2016年から2017年に素材生産量が増え分類2-1になった。

3)沖縄県は分類5である。
 沖縄県は森林が少ない。温帯ではないため他県とは気候、樹種、歴史が異なり、森林について地域の方の地域のための提案が大切と考えられる。個人的に見学した東南植物楽園はとてもユニークで興味深いものであった。

4)沖縄を除いた7県は森林を上手に活用している。
 それぞれの県の良さを大切にしながら、協力すると、さらなる増産も可能と考えられる。福岡県、長崎県、佐賀県は九州地方にあっては素材生産量が少なく見えるが、道路網を活用しての生産の継続と増産を目指すことは期待できる。九州は気候的に森林の成長が旺盛な地域であり、21世紀の木材の活用について良い考えが出て来ることを期待するところである。

 この半世紀の間に木材に求める品質は変化してきている。長い間木材に求めてきた考え方を見直し、工業製品との融合に挑戦することは木材の有効活用のひとつの方法と筆者は考えている。また、九州の多くの大学には森林に関わる学科が多く、先生方の協力が得られることは心強いことである。

(続く)

  • 2020.09.19
  • 田中

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